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エゾオオカミ [絶滅動物図鑑]

エゾオオカミ
Ezo Wolf

科名
イヌ科
その他の名前
ホロケウカムイ、ウォセカムイ、ユクコイキカムイ
英名:[Ezo Wolf]、[Hokkaido Wolf]
学名:[Canis lupus hattai]
分類
哺乳類、ネコ目、イヌ属
生息地(発見地)
アジア(日本)
時代
~19世紀
全長
約130cm(尾の長さは27~40cm)
体重
不明
食べ物
肉(エゾシカ、ニシンなど)
解説
エゾオオカミは蝦夷(北海道)に生息していたとされるオオカミでかつて日本全国に生息していたニホンオオカミより一回り体が大きい事で知られています。

エゾオオカミの体を覆った毛の色は犬のような黄色みがかった褐色で海外に今も生息しているオオカミとはかなりイメージが異なる事からあまりオオカミらしくないと感じる人もいるようです。しかし、ところどころ毛が黒くなっている所などはオオカミらしい野性味を感じさせます。

エゾオオカミはエゾシカを主な獲物として生活していましたが人が北海道での開拓を行っていった結果、住処を失ったエゾシカは減少し、代わりに人が飼っていた馬を獲物とするようになりました。
ところが馬を襲った事がエゾオオカミにとっての悲劇の始まりとなり、1877年からストリキニーネ(非常に毒性が強い毒薬)なども用いられたオオカミの駆除が開始され、エゾオオカミは急激に生息数を減らしていきます。
その後、1888年にはオオカミ駆除の為の奨励策は廃止されましたがエゾオオカミの減少は止まらなかったようで1896年に毛皮数枚が確認された後、エゾオオカミが北海道に生息している痕跡は見られなくなりました。

このような経緯から人がエゾオオカミを絶滅に追いやったと言われるケースが殆どですが絶滅の原因は他にもあったとする説もあるようです。

現存するエゾオオカミの剥製は北海道大学植物園・博物館にある2体のみとなっており、今では大変、貴重なものとなっています。